目標はメジャラブルに
その昔、僕は残業を抱えたまま夜中まで仕事をしていることが多かった。とにかく終わらなかった。しかしむしろ遅くまで仕事をすることで「仕事をやった感」にひたっていただけなのかもしれない。
仕事の計画などなく、とにかく朝起きて、PCを立ち上げて必死にこなす。そんな毎日だった。
そんな僕を見かねてか、以前の職場の先輩から早期帰宅命令が出された。
しかし当時の僕は時間をかけたほうが仕事がうまくこなせると思い込み完全無視だった。
終わらない理由は明白だった。
「納期までに間に合わせるには、今日どこまでやるか?」
目標設定のマクロと細かい段取りのミクロ。
これがなくては終わるものも終わらない。
計画がないから、無駄な作業をやってしまい、いつまでたってもたどり着かないのだ。
目標をメジャラブルにとは、小宮一慶氏の著作「大きな成功をつくる超具体的88の習慣」による。
メジャラブルとは測定可能、つまり具体化するということだ。
例をいえば、「何を、いつまでに、どれくらいやるか」となる。
当該本には、こんな印象的なフレーズがあったので紹介したい。
昔、ある銀行の支店長さんが「散歩のついでに富士山に登った人はいない」と言っていましたが、まさにそのとおりです。散歩のついでに富士山には登れません。富士山に登るという具体的な目標をもって、それに向かって計画を立て、その計画に従って行動し、進捗をチェックし、計画を修正、さらに実行していくのです。
これこそPDCAのサイクルになるのだが、具体的にものを考える力というものがこのメジャラブル(=測定可能)の肝になってくるのは間違いない。
社会人5年間を過ごした中で気づいたことは、
「残業は何も美徳でない」
と知ったことだろう。